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5月のMay

ゴールデンウィークやこどもの日がある5月の行事予定など

雨模様の情報最前線

短編小説を書いてみました。 評価、感想、アドバイス お願いい

短編小説を書いてみました。 評価、感想、アドバイス お願いいたします。 一人称の練習のつもりです。 検索ワード 小説家になろう 短編「スローレイン」 「雨がね。ゆっくりに見えるの」 「それは、高速回転する車のホイールが逆回転に見える。とかそゆこと?」 「ん〜……何それ?」 町の一番大きな病院。その中の一室。 大きな窓から外が覗ける割と好ポジション。 彼女は外の雨模様を眺めてそう嘯く。 「だからさ、コマとか回すと模様が逆回転してる様に見えるじゃない?」 「あ! それね! 最初からそう言ってよ。」 「言ってるよ。全く同じ現象を別のもので例えただけだよ」 「私、車とか興味ないし。あ、でもそれとは違うの。それはアレでしょ? 相対性理論的なヤツでしょ う? 私のはホントに雨粒がゆ〜っくり降ってくる様に見える感じ! 」 百歩譲っても、分かってあげられるのは車に興味が無い事だけだった。 因みにどんなにコマを回そうと。 車のホイールが高速回転しようと、そこだけ時間がゆっくりすすむ訳ではない。 とは言え、僕もあの現象の名前や理屈を知っている訳では無いのだけど。 ともあれ、彼女との会話は一事が万事この調子だった。 同じ景色を見ながら、同じ話題を共有している様でいて、そのボタンはもっと根本的な所から掛け違えられているように噛み合わない。 これは幼い頃からそうだった。 中学を卒業して高校に入学するまでの僅かな間に彼女は入院する事になった。 それを僕は共に通う予定だった高校の入学式で知る事になる。 以来、僕は小学校からのよしみでこうして度々お見舞いにきていた。 病院も家から近いし、帰宅部なので制服を脱いだらいつでもすぐに来れた。 「相対性理論って言えばさぁ….『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のデロリアンじゃない? 」 もう完全に方向性を見失った この会話は、それでも尚、車に興味が無い彼女により紡がれる。 「あの車ニトロエンジン積んでてめっちゃ早いから過去に行くんでしょう?」 「まぁ、そうだね」 なんとも益体も無い言い方だと思うも、映画の内容上あながち間違ってもいない為、僕は彼女のかなりざっくりした理解の 相対性理論 を肯定した。 「じゃあさ! この雨がすっごい早さでいっぱい降ればいいね!」 「え! なんで?」 「そしたらさ、この世界ごと、ばーーって過去に戻るかもしれないじゃん」 驚く事にこれで彼女は成績は優秀な方だ。 毎回僕より良かったし、それこそ上から数えた方がはるかに早い順位をキープしていた。 しっかり考えさえすれば、彼女は秀才の部類に入る。 しかし宝の持ち腐れとはこの事で、彼女の思考は、その明晰な頭脳を十分に回りきらずに口に到達してしまうらしい。 狙ってでもいない限り、周囲から 天然 なんて言われる人たちは皆そんな独特の思考回路をもっているのかもしれない。 「……ねぇ、今すっごく失礼な事考えていたでしょ\xA4 Α\xD7 「いや、興味深い私見だなと感嘆していたんだよ」 それでいて人を全く疑わない。 今も誇らしげに鼻を高くしている。 せっかくの鋭い直感もやはり持ち腐れと言わざるを得ない。 「過去に戻ったらさ、また色々遊び行けるね。ん? あ、ダメだ! 過去に行っても私たちはこのままなんだね、残念」 まるで悪戯っ子の悪巧みが失敗してしまったかの様に表情を作り、彼女は嘆息してみせた。 でも最後の 残念 には、少し彼女の本音が出ていたように思う。 彼女のこの病室での時間はもう二年になる。 それこそ、彼女が無意識に。 窓の外の景色が、世界の全てであると誤認してしまうくらいには長い時間を、彼女はここで過ごしてきた。 この日、この時間。 たった十数キロ先の僕の家には雨雲は掛かっていなかった。 「でもさ、実際は遅く見えたんでしょ?」 「? そう」 「ならさ、今ここは未来かもしれないよ?」 「え? なんで?」 本当に彼女は察しがいいのか、悪いのか。 頭がいいのか悪いのか。